この間の日曜日、娘とともに、
NPO法人土といのち主催の早川ユミさんのお話会
「くらしがしごと、しごとがくらし」へ行きました。

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早川ユミさんのことは以前からお名前は知っていたけれど、
同じ高知に暮らされていると知ったのはほんの数年前のこと。
高知には面白い方がたくさん移住していますよね。

今回は開催直前にfacebookでお話会があることを知り、
これは行く!とピンときました。
最近は、自分の直感を信じて行動することを心がけているのですが、
家からすごく近いところで、子連れオッケーとはありがたいこと。

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そうして行ってみて、思いがけず早川さんの目の前に座れ、
おだやかで、地に足がどっしり着いているその佇まいが
とても心地よい方だなーと感じました。

早川さんは衣食住、自分の暮らしを自分で生み出している方。
布作家として活動されているけれど、
種をまき、畑を耕し、はちみつを採り、器を焼き、ご飯を作る。
なんでもやる。

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早川さんのお話で特に印象に残ったのがこんな言葉。

「自分で作ると手が喜ぶ、自分の手を信じられるようになる。
それが自己肯定感となり自信になる」
「自分が手をかけたものが目につくところに置いておくと豊かな気持ちになる」
「暮らしは美しいものである」
「自分で実践しないと人に伝えられない。だから自分でできることを増やしたかった」

経験しているひとの言葉はぐーっと深いところまで沁み渡る。
自分を信じて、とにかく手を動かす。
それって実は本質的にすごく大切なこと。

お金をかければサービスが代替してくれる。
経験しなくても情報が溢れてわかったようなつもりになっている。
便利が良いこと、オートマチックが標準な時代に生きる私たちにとって
自分の手を信じ動かすということは、
自分の能力を発揮する、まさに命を使い切るというような、
とても健やかで清々しい暮らしの紡ぎ方なのではないかと想像しました。

まずは小さなことから、日々の生活に手をかけること。愛を込めること。
そうした連なりが、暮らしを自分の手で温め、
育てていくことになるんだろうなーと
自分の手を眺めながら思ったことです。

わたしは薬膳を学ぶようになってから、
薬膳茶の素材を自分で作ってみたり、
お味噌の作り方を教えていただきながら作ったり、
甘酒を試行錯誤して自分なりのおいしさを追求してみたり。

ひとつひとつは小さな経験だけど、自分の手を通したという事実が
自分の背中をそっと守ってくれているような実感があります。

できることから少しずつ、細く長く続けていく。
そういう地味でおだやかな日々を慈しめる人間でありたいです。

写真は「種まきびとのものつくり」という早川さんの著書。
可愛らしいイラストと手書きの文字でその暮らしぶりが綴られています。
じっくり味わい、わたしの暮らしにもじわじわと染み込ませたいです。

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